2025.06.24
部屋干しでも臭わない!梅雨に強いランドリースペースのつくり方
梅雨の時期、洗濯物が乾かず、部屋干し臭が気になる…そんな悩みを抱えるご家庭は多いのではないでしょうか。共働きで日中に外干しができなかったり、急な雨で慌てて洗濯物を取り込んだり。せっかく洗った衣類にイヤな臭いが残ると、がっかりしてしまいますよね。
今回はそんな梅雨の時期でも快適に洗濯ができる「ランドリースペースの工夫」について、家づくりの視点からご紹介します。これから家を建てる方はもちろん、今のお住まいに取り入れられるアイデアもありますので参考にしてください。
なぜ部屋干しすると臭うの?
まずは、部屋干しで臭いが発生する原因を知っておきましょう。
■ 原因1:乾くまでに時間がかかる
湿度が高く、風通しの悪い室内では、洗濯物が乾くまでに時間がかかります。この「乾くまでの時間」が長いほど雑菌が繁殖しやすく、あのイヤな“生乾き臭”が発生してしまうのです。
■ 原因2:湿気がこもる
室内に洗濯物を干すことで空間の湿度がさらに上昇します。これにより、ますます乾きにくくなり悪循環に。湿気はカビの原因にもなり、健康や建物にも悪影響を及ぼします。
臭わないランドリースペースのつくり方
では、どうすれば部屋干しでも臭わず、快適な洗濯環境をつくることができるのでしょうか?ここでは、家づくりの際に知っておきたいランドリースペースの工夫をご紹介します。
- 1.「乾かす」までを考えた間取りにする
快適なランドリースペースとは「洗う・干す・たたむ・しまう」までを一つの動線で完結できる空間です。
特に「干す」工程が重要。雨の日でも快適に干せるよう、脱衣室の隣に物干し専用スペースを設ける「室内干しコーナー」があると便利です。天井吊りの物干しバー(ホスクリーンなど)を設置すれば日常的に使いやすくなります。
- 2.換気と採風をしっかり確保する
風の通り道を意識した窓の配置や、24時間換気システムの併用により、湿気を効率的に逃がすことができます。たとえば、対面に窓を設けることで風が抜けやすくなり、洗濯物も早く乾きます。
サーキュレーターや扇風機で風を当てるのもひとつの手です。
- 3.調湿建材を取り入れる
室内干し臭の原因のひとつである「湿気の滞留」を解消する方法として、調湿機能をもつ内装材を取り入れるのもおすすめです。たとえば、LIXILの「エコカラット」などに代表される調湿建材は、空間の湿度を自動的に吸放出して快適に保つ機能があります。
エコカラットは、空気中の余分な湿気を吸収し、乾燥時には適度に放出。梅雨時のじめじめ感を軽減するだけでなく、臭いの原因物質も吸着するため、生乾き臭対策にも効果的です。デザイン性も高いため、洗面脱衣室やランドリールームのアクセントウォールとしても人気です。
- 4.室内干し専用スペースは「洗面室の一角」がおすすめ
ランドリースペースを広く取ることが難しいという方には、洗面脱衣室に物干しバーを設けるのが現実的です。
洗面脱衣室を広めにつくり、室内干しバーを天井に設置しておけば、気兼ねなく干すことができます。洗面室なら湿度も管理しやすく、入浴後の換気を活用できる点も◎
- 5.家事動線も意識して「たたむ」「しまう」までスムーズに
洗ったあとに「どこで干すか」だけでなく、「どこでたたむか」「どこに収納するか」までをイメージして間取りをつくると、家事の時短につながります。
たとえば:
- 洗濯機→物干しスペース→ファミリークローゼット
という一直線の動線をつくれば、洗濯物を持って移動するストレスが減り、干す・たたむ・しまうがラクになります。
ランドリースペースを“快適空間”に
近年では「ランドリールーム」を独立した部屋として設ける住宅も増えています。ただの“洗濯場所”ではなく、家族の衣類をケアする快適な空間として整えることで、毎日の暮らしがぐんと快適になります。
中には「アイロンがけ」「ちょこっと室内干し」「子どものユニフォームのつけおき」など、さまざまな用途で活用されているご家庭も。収納やカウンターを設けるなど、自分たちのライフスタイルに合わせた空間にカスタマイズするのもおすすめです。
まとめ|部屋干しの悩みは「空間づくり」で解決できる!
梅雨時の部屋干し臭や乾きにくさは、「風通し・換気・動線」を意識したランドリースペースをつくることで、大幅に軽減できます。家づくりの際には、洗濯動線を一つの流れでとらえ、「干す」環境までしっかりと計画することがポイントです。
これから新築やリノベーションをお考えの方は、ぜひ今回のポイントを参考に、梅雨にも負けない快適なランドリースペースを計画してみてくださいね!